年齢的なこともあり最近、疲れを感じやすくなっています。そこで問題なるのが、無理をするか、休むか、休むならどう休むかです。特に私のようなシングル在宅ワーキングマザーは、無意識に無理するほうに流れがち。「休む」ことの難易度が高いと感じます。
年齢を重ねると、どうしても疲れやすくなりますね
私は今年49歳になります。この年齢になると、20代や30代のころとは、明らかに体力が下がっていると感じます。※諸先輩方には「まだまだこれから落ちる」といわれますが……。
疲れたら、どうします? 一般的に、「無理」をしがちではないでしょうか。私も正直なところ、無理をすることが多くあります。
無理をする理由はいくつかあります。
例えば、辛くても「ちょっとの無理をしよう」と呼びかけるビジネス成功本などもありますね。私自身、「少しの無理が大きな差を生む」ことは実感しています。
また、子供をもつ母親は、家事・育児や子供関係の用事、看病などで「最後の砦」であることが多い。疲れたからといって、代わってくれる人もいません。
仕事でも同様に、「風邪くらいで休むとは」と批判されるような職場や、一人抜けると周りが困る体制の業務や、講師や役者のように「その人であることに価値がある」仕事も、疲れていても代わりがいませんね。
さらに、フリーランスや自営業、社長など自分で裁量で働く人は、「仕事を断ると次がないかも」とか「先々の仕事の種まきをしておかないと」などと、仕事はどこまでいっても終わりがなく、無理しがちです。
しかし、無理は続くと当然辛い。その辛さが慢性的になりすぎると、辛いと気づかなくなることすらあります。「ちょっと辛くてだるい」がデフォルト状態。
以前、「無理はよくない」と呼びかける趣旨で、こんなことを記事を書いたことがあります。
「他人を優先して時間を使ったり、無駄なことを止めたりして、確保した時間を本当に大切なことにつかいましょう。」というお話です。
私もこのように心掛けています。
しかし、最近、これだけでは不十分だと感じるようになりました。やりたいことを予定にどんどん詰め込んで「やりたいことしかやっていないけど疲れるものは疲れる」からです。
案外難しい「休む」こと
私は、自営業で好きな仕事をして、家では子供たちと過ごし、家事をして、趣味のトライアロンも楽しんでいます。
やりたいけど時間がなくてできていないこと、将来への備えにやっておきたいのにできていないこともたくさんあります。※経理事務など、好きではいけれど経営状況を把握するために、必要だと考えてやっていることもあります。
なんか疲れやすいなあ……と感じたとき、はっとしました。好きなことばかりしていても、疲れるってことなんですね。
眠くてあくびをしたり、「疲れた~」という私に、「たまにはしっかり休んだら」といってくれる人もいます。
ここで問題に気づきました。「休む」ことは、意外と難易度が高いのです。
第一に、主婦・母親の休みづらさ。
こちらの記事によると、そもそも「1.一年の中で、主婦・主夫がゆっくり休める日は「ない」60.9%」。また、「一年の中で、主婦・主夫が忙しいのは」の質問には「常に忙しい」が52.1%とのことです。
つまり、主婦や母親である時点で、一年中常に忙しいのが多数派です。
コメントを見ても、「子供の予定に振り回される」「主婦は旅行に出ない限り休みはない」「平日は仕事をしてるので時間がないし、休日は逆に家族がみんな家にいるせいで3食きっちり作らないといけない。長期休みなんてもってのほか」といった、休めない理由に私も共感できます。
私自身の記憶を振り返っても、子供の頃の母や祖母が休んでいるところの記憶がありません。夜にトイレに起きたら編み物をしていたりして、働き者で知られる富山の女らしく、いつも働いていたように思います。
「無理」「休まない」が美徳となりがち
第二に、労働者としての休みづらさ。
昭和世代を中心に「無理する」や「休まない」が美徳であるという考え方が今も残ります。
「24時間戦えますか」とか「風邪をひいても休めないあなたに」といったコピーも、違和感なかったですよね。
自分の体調がいまひとつのとき、迷わず仕事を休める人はどのくらいいるでしょう。日本人の多くは「無理して出社」となりそうです。
無理して頑張った人に対して、「痛みに耐えて頑張った! 感動した」って言いますもんね。「将来取返しがつかないことになったらどうするんだ。無理せずちゃんと休みなさい」とは言いません。
企画や制作などでは「徹夜してでもいいものを!」と無理をしがちです。5時だから帰りまーすとはあんまりなりません。
また、ビジネス書や自己啓発書などには「少し無理してコンフォートゾーンを抜け出そう」的な「無理」を奨励する記述もよくあり傾向もあります。
「無理する」「休まない」「辛くても頑張る」ことに価値がある、というバイアスがあることを確かに感じます。
私自身、このバイアスを感じたのは、「他の人のために少し無理して頑張ったこと」に対して「そんな無理しないで休んで」と声をかけられたことです。
「ありがとう」や「おかげでよかった」ではなく、「体を大事に。無理はやめたほうがいい」という反応は、努力を認めてもらえないような、このプロジェクトに私は必要ない? 体力のない私は劣っているのか…といったような、劣等感を瞬間的に感じました。
よく考えれば、無理して疲れている私を気遣ってくれていることは分かり、ありがたいと感じます。
しかし、気づかないうちに「無理は美徳」「無理したら喜ばれる」というマインドが染みついていたんですね。エゴですね~。
トレーニング中は疲れを感じにくい
楽しいランニングなどトレーニングにも注意が必要です。
動いている最中は、幸せホルモン「セロトニン」や痛みや疲れを感じにくくなる「アドレナリン」、脳内麻薬と呼ばれる快楽物質「エンドルフィン」が分泌して、疲れを感じにくくなります。
しかし、あとからどっと疲労を感じることもあります。辛くないからといって無理しないようにしましょうね。
「ついつい無理」を防ぐために、まずは睡眠
さらに、私のように自宅が仕事場だと、「仕事を休みたいから家で休む」「家事をしたくないから会社ですごそう」といった場所による切り替えで休むことも難しくなります。
自宅は、仕事にとっても、家事育児にとっても主戦場。仕事の合間に家事をして、家事がひと段落したら仕事をして……どれだけやっても未着手のタスクの山。これは安らぎません……。
では、どうやってしっかりと休めばいいのでしょうか。
しっかり休むために、まずは睡眠を確保しましょう。
この記事に書いていませんでしたが、自宅しごと派の人やコロナ等で在宅勤務が中心となった方は、しっかりと休むために、家族などに休むことを理解してもらう必要がありますね。
母さんが夜なべをして手袋編んで~」を当然のように思ったり、称賛したりせず、母さんにも休むことを許しましょう。
休むための時間と場所を確保
また、時間と場所を確保することも必要です。
オススメは、スケジュール帳には、まず、休憩時間やオフの日を書き込んで、そこには仕事や用事をいれないようにすることです。
いわば「自分とのアポ」ですね。他人とのアポ同様に、これは「先約がある」といって死守しましょう。
自宅では家事や家族が気になって、しっかり休めないという場合は、お金はかかりますがホテルのデイユースなど場所を変えるのも一案です。
節約・倹約生活をしていると、自分の体を休めるためだけにお金を使うのは罪悪感を持つかもしれません。
しかし、無理して休まないまま疲労を蓄積しているときには、公私とも失敗をしがち。
「無理して疲れていると周りに心配をかける」「疲れすぎて、ピリピリし、ネガティブ思考になる」「睡眠不足で判断力がにぶり、やらかす」などの損失に比べると、少し出費しても休んだ方がけっきょくプラスですよね……。
反対に、無意識のうちにこのような失敗が増えている人は、きっと疲れています。本人的にもイライラするなど辛さへの自覚症状があったかもしれません。
「まずはまずは休む計画を立てましょう。
無理している人を見るのは周りもつらい
責任感をもって仕事に家事・育児に、周囲を喜ばせるための活動に、趣味にと精を出すこと自体は素晴らしいことです。
しかし、そこに「無理してる感」や「疲れている感」があると、周囲に「ひとりで疲れている」「こちらにも仕事を回してくれてらいいのに」と気を使わせてしまうことがあります。
責任感の強い人や「私が無理すれば丸く収まる」が思考癖の人、シングルマザーやワーキングマザーなど「無理するのがデフォルト」になっている人は、もうちょっと気楽にゆるく、休み休み動けるよう、工夫が必要です。
私も、子供を授かって以来、「私しかいないと無理して、疲れている状態がデフォルト」です。
大失敗はたいてい睡眠不足のときです。ネガティブ思考ややらかしで、迷惑をおかけした方には、ほんとうに申し訳なかったと反省しています。
遠回りなようですが、健康で睡眠をしっかりとって時間にもゆとりをつくった方が、心にゆとりができて、結局は仕事もプライベートも対人関係もうまくいくんですよね。
私も、ついつい無理しがちなので、今回は自戒を込めて。
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