「うまく断る」には「勇気」より「社交辞令」より「アサーション」【言葉の力で人間関係の悩みを解決!】

嫌な仕事やつまらない飲み会、興味のないセミナー……誘われたとき、あなたはどうしていますか。いやいや引き受けたり、嘘の言い訳で断わったりしていると、あなた自身がしんどくなったり、相手の負担がかえって増えたえりしてしまいがち。伝える言葉をうまく選んで、良好なコミュニケーションを築いていきましょう。

目次

断りにくいのはなぜ

 「今度ご飯でも行きましょう」「いつかコラボできるといいですね」「私が講師をするセミナーに参加しませんか」「この仕事をちょっと頼むよ」「連絡先を教えてもらえませんか」などなど、私たちは日々、いろんなことに誘われたり、頼まれたりしています。

 誘われごとや頼まれごとは向こうからやってくるので、あなたにとって気が進まないことや嫌なことである場合もあるでしょう。

 そんな誘われごとや頼まれごとが降ってきたとき、あなたはうまく断られていますか。

うまく断れないという人は多いようです。断ることに、なぜ抵抗感を持ってしまうのでしょうか。

 それは、「相手を傷つけたくないから」という思いやりであったり、「自分が悪く思われたくないから」という保身であったりもします。その場の雰囲気を悪くしたくないと言ったこともあるでしょう。

 そこで多くの人は「社交辞令」という大人の礼儀作法で乗り切るようです。

社交辞令は本当にいいものか

「社交辞令」とは、「つきあいをうまく進めるための儀礼的なほめ言葉やあいさつ」を指します。ここでは、以下のようなことも含めることにします。

  • 相手を不快にしないため、よい気分にするために、思っていないことをいうこと
  • 答えがはっきり分からない遠回しな答え
  • 回答を後回しにするための口実
  • おせじ

 「社交辞令」の態度や発言は、「人間関係の潤滑油」などとも言われます。大人の人付き合いやビジネスに欠かせないと考える人もいます。

 そうした人たちの間では、「社交辞令も使えないのか」とか「社交辞令を本気にして、バカじゃないか」のような言われ方をします。「社交辞令をうまく扱えて一人前の大人」のような扱いです。

 しかし、私は社交辞令について、どちらかというと反対派。

 思ってもいないこと、やる気のないことを、あたかもそうではないように言うことで何が、人間関係を良好にするのだろうなあと、正直なところ思っています。

 相手が社交辞令のつもりかどうか、確信をもって分からないのも困りものです。

向こうは本気なのに、私が社交辞令だと思っていたら、今度はあちらをがっかりさせてしまいます。

 そこで私の社交辞令との付き合い方は、基本的に「相手は社交辞令ではない」というスタンスをとっています。

 なぜなら、以下4つの組み合わせがあったとしましょう。

  1.  相手・社交辞令ではない×私・社交辞令ではないと受け止めた
  2. 相手・社交辞令ではない×私・社交辞令だと受け止めた
  3. 相手・社交辞令×私・社交辞令ではないと受け止めた
  4. 相手・社交辞令×私・社交辞令

 の組み合わせがあったとき、以下のようになります。 

  1.  相手・社交辞令ではない×私・社交辞令ではないと受け止めた…ふたりとも本気♪
  2. 相手・社交辞令ではない×私・社交辞令だと受け止めた…相手ががっかり
  3. 相手・社交辞令×私・社交辞令ではないと受け止めた…私ががっかり
  4. 相手・社交辞令×私・だと受け止めた…お互いどうでもいい

1と4なら特に問題はありません。2の「相手ががっかり」で本気の相手を悲しませるよりは、3「私ががっかり」となって私が「社交辞令を真に受けてしつこい」などと迷惑がられるほうが、まだマシです。

 というわけで、「相手は社交辞令ではないだろう」を基本的スタンスとしています。

 すると、こんなことも時々おこります。

  • 「今度一緒に〇〇しましょう」と言われたので、「いつにします?」とスケジュール帳を出したら「ちょっと最近忙しいので(ゴニョゴニョ)」と返事を先送りにして、そのあと連絡なし
  •  セミナーの参加にお声がけした方が「今回は都合悪いのですが、興味あります。次回があればなぜひ教えてください」とおっしゃるので、その次の開催でもう一度LINEでお知らせしたら、既読スルー

 ……その場ではっきり断るのを避けるための社交辞令なのだと思います。

私にとっては「誘われた、頼まれたことに応じたら振られる」というガッカリ体験です。

また、いつも社交辞令で乗り切っている人を「あのひとは口ばっかり」などと批判されるのも聞いたことがあります。

こうした経験から、私自身はできるだけ社交辞令は使わない派。有限実行が信条です。

では、どうやって断るかというと、「アサーション」を意識した断り方を心がけています。

 アサーションで自分の気持ちを伝える

 「アサーション」(assertion)とは、「人は誰でも自分の意見や要求を表明する権利がある」との立場に基づく適切な自己主張を指すコミュニケーションスキルです。

自分の意見を押し付けるのでも、我慢するのでもなく、お互いを尊重しつつ率直に自分の気持ちを伝えます。

断るにしても、相手に無礼のないように配慮しつつ、自分も嘘や誤解されるようなことは言わない……という姿勢です。

このような視点に基づき、 断るときは「感謝+理由+代替案」をセットにする、というのはどうでしょう。

例えば、興味ないセミナーに誘われた場合。

おそらく相手は、あなたの役に立つ内容か、あなたが来たらその場が楽しくなると思って声をかけたのでしょう。

興味がなくても、その点は感謝したいところ。そこで「お声がけありがとうございます。ただ、不参加でお願いします」とまずは感謝を添えて断ります。

つぎに理由です。ここは嘘を付きたくないところです。

先約があるなら「先約があるから」、興味がないなら「今、その分野にアンテナが向いてなくて」とか「他の〇〇を学んでいるところなのです」など、さらっと伝えます。あまり長々くだくだ言うと、言い訳っぽくなるので、さらりでよいかと。

代替案は「次回、タイミングが合えば伺います」「関心が向いたときには、お願いします」とか「〇〇の勉強が一段落ついてから考えますね」といったもの。

この代替案も、心にもないことは言わないようにしたいものです。

行きたくもないのに、つい社交辞令で「次回はお声がけください」などと言うと、相手に次も声をかけるという手間をかけさせ、あなたはまた断らないといけません。

こうなると、お互いに労力の無駄遣いです。

また、断るならできるだけ早く伝えるのがオススメ。

断ると決めているのに「スケジュールを確認してから」とか「検討してから」などと嘘をついて時間伸ばしするは、自分可愛さから相手に期待させる時間を長引かせるだけ。

回答を待たせていると「返事待ちの人がいるので、ちょっと待ってください」などと配慮する必要も出てきて、相手の負担を増やしてしまいます。

 断る理由は「自分の意思」

なお「理由」については、「仕事が終わらない」とか「忙しい」といった「時間がない」関係は印象を下げる可能性があるので気をつけたいところです。

 有能な人はとくに「時間はつくるもの」と考える傾向があるので、「時間がない」関係の理由は「時間の使い方が下手な人(=能力の低い人)」扱いされるかもしれません。

それよりは、「翌日のプレゼンに万全で望みたいから」とか「今、お金をためているので」などと「自分の意思」で行きたくないと言ったほうが、意思や責任感が感じられてオススメです。

行きたくないところに行かずに一人でいる自由は、誰にでもあります。自分の考えを伝えることそのものに問題はなく、相手に失礼がないよう伝える言葉を選べばよいのです。

 プラスの要素に目を向ける習慣

 「社交辞令を使わない」というと、「本音ばかりだと、ぎくしゃくする」とか「無礼になる」という反論する人もいらっしゃることでしょう。

しかし、私はネガティブな言い方をわざわざしたり、無礼な言葉をそのままぶつけたりしろと言っているわけではありませんよ。

それよりもオススメしたいのは、よい点に注目したり、前向きな視点をもつことです。

例えば、レストランで料理が「まずい」と思ったとき、「どうでしたか」と尋ねられ、そのまま「まずい」と言ったら場の雰囲気が悪くなるでしょう。

かといって、「美味しい」と社交辞令で嘘を言えば、相手は「この店を気に入った」と誤解して、「次のその店に」となってしまうかもしれません。

「上品な味つけですね。私は味の濃いのが好みではあるんですけど」とか「あっさりしていて体によさそう。次はガツンとしたのもいいなあ」ということもできるでしょうし、「お店の雰囲気が落ち着いていていいですね」と、良いところを褒めることもできるでしょう。

相手への思いやりをもち、自分には正直に、前向きマインドで、伝える言葉を意識的に選べば、思ってもいないことを言うような社交辞令を使わずとも、潤滑なコミュニケーションは取れるのではないでしょうか。

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