会社員で働けなくなっても大丈夫!『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ』(橘玲著)【読書レビュー】

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私が独立したのは家庭の事情で「やむを得ず」だったため、当初は挫折感で落ち込みました。しかし、調べてみると、不安定な独立にも面白そうなメリットがあり、安定した「正社員」や「公務員」もそれなりにキツイ…そんな発見のきっかけになった本をご紹介します。

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目次

会社員から脱落し挫折感

この本と出会ったころの私は独立したばかりでした。

「独立」といっても、私の場合は、野心的に華々しくデビューしたわけではありません。

家族の病気や不登校といった家族ケアが必要な課題が同時期にいくつも起きたことから、出社したり、時間を気にせず残業したり、飲みニケーションで人脈を広げて営業したり…といったことができなくなったことが原因でした。

家族ケアができるよう自由度の高い働き方で…と、勤めていた会社と相談しての退職しました。

それまでの私は、以下のような正社員のメリットを十分に自覚していました。

  • 成果を上げても上げなくても、毎月定額の収入がある
  • 会社が社会保険料を半分負担してくれる
  • 育児休業給付金や傷病手当金がある
  • 会社が健康診断を受けさせてくれる
  • 自分が休んだら同僚にフォローしてもらえる
  • わからないことがあれば先輩が教えてくれる
  • 有給の休暇やボーナスがある
  • 個人では受注できない仕事ができる
  • 社長がリスクを負って借り入れしたお金で買ったPCや業務用プリンターなどを使い放題
  • 最終的な責任は社長が引き受けてくれる

こうした理由から、長女を授かった後も「正社員」でいたいと望んできました。

当時勤めていた会社は、正社員として7年間働き、仕事や人間関係にも慣れた愛着ある職場でした。子供たちが幼かったころも周囲にフォローしてもらい、働き続けることができました。

そのため、辞めると決めたときには、ものすごい挫折感がありました。

妻で母で娘である私の仕事は、どんなに努力したところで、家族になにかあれば一瞬で吹き飛んでしまう…まるで賽の河原の石積みのような虚しさでした。

とはいえ、「家族のせいで挫折したとは思いたくない!」と考えた私は、「独立」に対して前向きになれるような情報を探しました

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この本は、そんなときに手にしました。

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方2015 知的人生設計のすすめ

経済作家・橘玲さんが2002年に出した『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』の12年ぶり全面改訂版です。

その後2017年には、さらに新版が出ています。

知っている人だけが拾える「黄金の羽根」

タイトルにある「黄金の羽根」とは、「知っていれば活用できる美味しいチャンス」のことです。

例えば、「日韓ワールドカップのチケットが、外国人の友達がいれば簡単に買える」といったコネ活用から、「5年以上雇用保険に入っていると、国から30万円の教育訓練給付金がもらえることに気づき、タダで英会話学校に通った」といった社会制度に関するチャンスなどです。

こうしたチャンスは、知らないと活用できません。補助金や福祉制度なども、あることを「知って」申請しないと、サービスを受けられません。

こうした多くの人が見落としているチャンスを「黄金の羽根」と呼んでいます。

この書籍では、そんな「黄金の羽根」のひとつとして、自分ひとりか家族が働くくらいの「マイクロ法人」を設立することを勧めています。

マイクロ法人をつくるメリット

私は独立した当初から、法人を作ってはどうかと考えていました。

それは「独立」が奥様の遊びや趣味ではなく、本気の「仕事」であることを示したいという、どちらかというと見た目的な理由からでしたが、マイクロ法人の設立が「黄金の羽根」であるという著者の主張に目を引かれるきっかけとなりました。

この本で紹介しているのは、自営業者やマイクロ法人が合法的に得られる税制上のメリットを知り、享受しようというものです。

自営業者や会社経営者の方々にとっては当たり前の知識でしょうが、節税といえば「扶養の範囲で働く」くらいの知識しかなかった私には、目からウロコでした。

といっても、書籍レビューでは「サラリーマンや公務員では法人をつくるなんて現実的ではない」「独立できるようなスキルがない」などの意見も多く見かけました。

しかし、会社を辞めたばかりの私は「正社員を諦めたのことも、悪いことばかりではないかも」と、嬉しくなりました。

幸せに生きるには、楽しく働ける環境で好きな仕事を長く続けること

この本では、日本人が「普通」「みんながやっている」資産運用や、住宅ローン、生命保険などについて、落とし穴をまず解説しています。

その上で、それらの落とし穴に落ちずに経済的に独立するには、法人設立がよいと勧め、まとめでは「幸せな働き方」ついてさらに詳しく述べています。

橘さんによると、私たちが生きるグローバル化した知識社会では、言語的能力(文字や言語を操作する能力)と論理数学的知能(問題を論理的に分析したり、数学的に処理する能力)が必須であるとのことです。

また、知識社会での仕事は以下の3つに分けられるといいます。クリエイティブクラスの「クリエイター(創造的なビジネスに関わる人)」「スペシャリスト(専門家)」と「マックジョブ(マニュアル化された代替え可能業務)」です。

さらに、知的社会ではクリエイティブクラスとなり、自分の好きな仕事で長く働く以外に生き延びる術がない」、「好きなことしかやらない」と決めれば、人生における面倒な問題の大半は消失する…と説きます。※マックジョブにも、仕事を生み出したり営業ノルマを達成したりといったストレス、人間関係のストレスが少なく、専門知識がない人にも雇用を生むといった社会的な役割はあります。

そして「経済的独立」は、使い切れないほどの大金を稼ぐことではなく、「楽しく働ける環境で好きな仕事を長く続けられること」を意味するとのことでした。

よく考えれば、会社員を辞めなかったとしても、さまざまなリスクはあります(これに関しても、詳しく、手厳しく書かれています)。

特に女性は、家族ケアや配偶者の転勤など家庭生活との兼ね合いで退職することも多く、同じ職場で働き続ける「安定」なんて、初めからないという人も多いことでしょう。

それならせめて、「自由」と「好きなこと」と「経済的独立」を取りにいくというのは、ひとつの道かもしれません。

この提言に対しても、ネット上のレビューでは「サラリーマンの自分には現実的ではない」「好きなことしかしないなんて無理」といった意見を見かけました。

しかし、会社を辞めたばかりの私は、「クリエイティブクラスの仕事で、経済的独立を得る」ことができる可能性が、あなたの前に広がっているんだよ…と励まされたように感じ、大いに勇気づけられたのでした。

関連図書

子育て中のママから、仕事と家庭の両立の難しさをよく聞きます。とても優秀な女性が子供をもった途端に仕事をこなせなくなったり、介護で仕事を辞める人も見てきました。

こうした状況になったら、家族ケアや家事を担わない人たちで構成された「男社会村」の視点と理論に基づき、3流労働者扱いされるような職場でストレスをためながら働くよりも「自分で自分の職場と仕事をつくる」と発想を転換してみるのはいかがでしょうか。

※もちろん、自由度が高く、自分を活かしてのびのび働ける職場があれば、それにこしたことはありませんが。

そんなときに、まずオススメの本がこちらです。

フリーエージェント社会の到来 新装版

アメリカ合衆国の作家・ダニエルピンクの書籍で、2002年4月に日本語版が出版されました。

企業が、個性を殺して組織に忠誠を誓う男性中心の組織人間の人生を面倒を見ることは不可能となってきていることを指摘。

ITを活用してフリーエージェント(自営業やマイクロ法人)なる人が増加している現状を紹介し、そのような働き方のほうが幸せではないか、と問いかけた1冊です。

こちらが家庭生活を犠牲にして会社に尽くしても、会社は私たちを一生は守ってくれないということです。

また、遅かれ早かれフリーエージェントにならざるを得ない…と考えさせられたのはこちら。


LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

人間の寿命が企業の寿命を超えるようになり、60歳あたりで定年になったところで人生はまだ30年以上残っている、年金もどうなるやら…となれば、いつかは組織に雇われない働き方で働くしかないよね。という1冊です。

***

独立や会社設立を現実的に考えたときに、オススメの書籍もご紹介します。

特技や趣味があってサラリーマンや公務員の配偶者がいる方にオススメなのが、この2冊です。夫婦の一方(この書籍では妻)が会社を作ることで、家計を楽にする方法が紹介されています。

いますぐ妻を社長にしなさい


とにかく妻を社長にしなさい

「とにかく~」では、司法書士に頼まずに会社を設立する方法まで事細かに解説されているので、会社設立まではこの1冊でこぎつけることができることでしょう。

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つぎに、会社をつくっても経理が分からない…と不安かもしれません。橘玲さんはマイクロ法人なら顧問税理士は必要なく、自力で取り組むこと勧めています。

ひとりで法人を作って、経理や法人税計算までやってしまうなら、こちらの本がオススメです。

新版 ひとり社長の経理の基本

著者の井ノ上陽一さんは、税理士でひとり社長。なので、専門知識と実践に基づき非常にわかりやすく書かれています。

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営業はどうしたらいいんだろう…と不安な方には、独立しフリーになってからの仕事術や考え方を固める本として、以下2冊をご紹介します。


フリーランスのための一生仕事に困らない本

こちらも、ひとり社長で税理士の井ノ上陽一さんの著書です。情報発信、教える仕事など収入の柱を複数のもつ必要性などが、非常に参考になりました。

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次の本は、橘玲さんがたいていの問題を解決できるという「好きなことしかやらない」を実際にはどうしたら実行できるかについて、ヒントを与えてくれる1冊です。


サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法

こちらは、月に最大160万PVを集めるブロガーの立花岳志さんが2014年に出した著作です。

エリートでなくても、本当にやりたいことだけをして食べていけるようになるための心構えや時間の使い方、人間関係の築き方などが紹介されています。

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私はサラリーマンや公務員の方々の働き方を否定しているわけではありません。

ただ、いろいろな事情で組織に所属する働き方ができなくなったとしても、卑屈になる必要もなく、働く場がなくなるわけでもないことは、お伝えしたいと思っています。

自営業やフリーランス、マイクロ法人など、学校では習わない働き方の中に、もしかしてあなたがより能力を発揮できるスタイルがあるかもしれません。

知らないことにトライするのは怖いかもしれませんが、すでに多くの書籍で情報は紹介されています。積極的に知識を得て、行動につなげていきましょう。

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