ローマからの日帰りツアー。ポンペイ遺跡を再訪し生きることを楽しむ大切さを実感

2018年3月に高1から小5までの3人娘を伴って出かけたイタリア旅行記です。今回は、観光名所・ポンペイ遺跡をレポートします。

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【ポンペイ遺跡を高台から】

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目次

2000年前のローマ帝国。時を止めたポンペイの街

ポンペイはイタリア南部、ナポリ近くに位置する街です。ポンペイ遺跡はこの街で西暦79年、ヴェスヴィオ火山の噴火で火山灰の底に埋まった古代都市の遺跡です。人口は約2万人。広さは東京ドーム約65個分といわれます。

発掘調査は1748年から行われ、現在もなお続いています。

舗装された道路のほか神殿、市役所、運動場、劇場、浴場、商店、酒場、墓地、売春宿など、現代同様の都市が2000年前にもう存在していたことが明らかになりました。

とにかく広いポンペイ遺跡。見学は一方通行の縦断ルートがオススメ

とにかく広いポンペイ遺跡。一般的には電車でポンペイ遺跡を観光するときは、正面入口から遺跡奥へと進み、また同じ入口に戻ることが多いようです。

しかし、私のオススメは、新市街地側の入口から入って、ヴェスヴィオ周遊鉄道のポンペイ秘儀荘駅(Stazione di Pompei Scavi-Villa dei Misteri)側に抜ける縦断ルートです。

このルートなら、一方通行で見ることができるので、時間と歩く距離の短縮になります。

ポンペイは遺跡だけでなく、新市街地も素敵なので、ぜひそちらから入ることをオススメします。

こちらが新市街地側入り口です。

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チケットを買って入り口を通ります。ここで、私設ガイドの方々が声をかけてきますが、必要なければ断りましょう。

また、トイレはここで済ませておくのがオススメ。中にも数箇所ありますが、とにかく広いので。

終焉の時を止めた石膏像と市民の豊かな生活ぶり

こちらの入口を入るとすぐに現れるのが、円形闘技場と大体育場です。秘儀荘駅側から来ると1番奥にあるため、まわる時間が少ないツアーなどでは端折られれがちなようです。

ポンペイの円形闘技場は、ローマのコロッセオよりも古く、現存する世界最古の円形闘技場だとか。2万人収容とのことで、富山だと五福陸上競技場くらいの規模でしょうか(分かりにくい?)。

 

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この写真の奥にあるのが円形闘技場です。

遺跡のなかは、子供たちで地図を見て、行きたい場所を周り、秘儀荘駅までいくように指示。私は後ろから付いていくだけにしました。

高1長女の必見場所は犠牲者の石膏像

ポンペイでは、火砕流などで亡くなった市民の肉体が朽ちた後も、地中にはその空洞が残りました。空洞に石膏を流し込んで摂られた犠牲者石膏像が、遺跡内に展示されています。

さまざまな見どころが多い遺跡内では、町外れのぶどう畑の中にある展示小屋はマイナースポットのよう。とても静かです。

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見物人は私たちだけでした。

2000年間、横たわり続けた人たち。なかには、寄り添う親子らしき像もあります。

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念願の場所に言葉を失う長女。

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16歳の長女の目に、この光景はどう写ったのでしょうか。

生き生きとした生活ぶりを垣間見

このあとは公的期間や住宅、店舗などを見物。

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ここは、ポンペイの街の中心地。神殿や役所などが集まっています。

こうした街の規模の大きさ以上に、ポンペイに訪れた人が惹きつけられるのが人々の暮らしぶりです。

まずはテルマエ・ロマエでもおなじみの公衆浴場を見学しました。

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装飾がまだかなり残っていて、当時の豪華さが垣間見えます。映画「テルマエ・ロマエ」ファンの小5三女はかなり楽しい様子です。

こちらはパン屋さん。今でも使えそうな窯が見えますね。

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石臼は奴隷が回していたそうです。

 

こちらのお宅の玄関には、「猛犬注意」と書かれたモザイク装飾がほぼ完全な形で残っています。日本なら弥生時代にこのレベルの生活をしていたのですから、本当に驚きます。

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きっと犬が飼われていたんでしょうね。

「快楽の街」ポンペイ。豊穣のシンボルもアレ

今回、ポンペイを再訪するにあたって、初めて知ったのは、ポンペイが「快楽の街」とも呼ばれていたという事実です。

娼館も多くて、言葉が通じない外国人にも分かるようサービスを図解する看板も残ります。あちこちに裸体の絵があって、日本の田舎からやってきたティーンはドキドキ。目のやり場に困ります。

解放奴隷から財を成した成功者・ヴェッティの家のアトリウムにはこんな絵も。

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自分の巨根と金貨の入った袋とを量りにかけています……といっても、この絵はおふざけではなく、豊穣の神様・プリアポスです。

この巨大な性器は繁栄のシンボル。魔除けでもあるそうです。

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こんな像もありました。子供たち、目のやり場とコメントに困っていましたね(笑)

16年前に比べ、子連れに優しい観光地に

ポンペイ遺跡は石畳で、ベビーカーは押せません。16年前はトイレも少なく、赤ん坊連れで歩くのは大変でした。

しかし! 今では、こんな休憩場所ができていました。

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中は空調完備。バルがあり、少し高めではありましたが、スイーツやドリンクが楽しめます。

トイレも遺跡中心部に1か所増えていました。ありがたいですね。

時を止めた場所で、私と長女の変化と時間の流れを実感

16年から私と長女は、こんなふうに変わりました。

円形闘技場にて

16年前の2002年

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今、2018年

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16年経っても変化なしのポンペイ遺跡に対して、時の流れを感じさせる長女の大きさの変化(笑)。ほんとでっかくなりましたね。

「メナンドロの家」にて

2002年

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このあと、ベビーカーは畳んで担ぎました。

同じ「メナンドロの家」で今。高1長女が撮影してくれました。

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本当に子供たち、大きくなりました。感慨深いものがあります。

ポンペイの街を歩くと、人々がとても一生懸命生きていたことを感じます。商売にも娯楽にも家族との時間にも性にも、精力を傾け、楽しんでいたことを実感します。

ポンペイでは、生きることを楽しむ姿勢が、豊かさをもたらすことを感じました。

また、「生きる」ことは、どうしようもない力で突然終わらされてしまうかもしれない。

だからこそ、毎日を大切に慈しんで、精一杯生きたい…この16年の時の流れを実感しながら、そんな風につくづく感じました。

帰りは特急列車。お宿でやっとリラックス

帰りはアポロ神殿からマリーナ門近くの入口から出ました。まだまだ見たいところはありますが、もう歩き疲れてしまいました。

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出口の外には、またも飲食店と土産物屋さん、客引きの方がたくさんいます。

電車の駅がどちらにあるのか見つからずキョロキョロしていたのですが、また騙されやしないかと質問しにくい状況です。

バールでお菓子をひとつ買って、お店のひとにお尋ねしたところ、出口を出てから右手方向(北西)の坂を登っていくと、ヴェスヴィオ周遊鉄道のポンペイ秘儀荘駅(Stazione di Pompei Scavi-Villa dei Misteri)が見えてきます。

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この奥ですね。

駅までの道は、日本の観光地同様、飲食店と土産物店が立ち並びます。

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「コンニチハ」とか「カワイイね~」とか「アイシテマス」などなど、片言の日本語の呼び込みが、正直なところうざったい……悠久の歴史の余韻がぶっとびます。

以前はここまで呼び込みがなかったので、ちょっと残念ですね。

帰り道はヴェスヴィオ周遊鉄道で、まずナポリへ向かいました。

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ナポリからは、すでに予定より1時間遅くなったことと、子供たちの疲労ぶりを考慮し、特急列車を利用することにしました。

ナポリを17時40分に出て、ローマに18時50分に着く列車です。行きは時間をかけてのんびり来ましたが、実は特急ならローマ-ナポリ間は1時間ちょっとです。

特急列車に乗ったら、5分でバタンキューな娘たち。

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よく考えたら、ポンペイ遺跡に入る前に軽食を食べて以来、なんにも食べていません。興奮しすぎてお腹が減らなかったそうです。初めての海外2日目ということで、気が張っていたんでしょうね。

ローマ・テルミニ駅のスーパーで買い物して、母はもうひと仕事。B&Bに帰ってから夕飯をつくりました。

【マカロニのトマトソースと生ハム入りサラダ】

【薄切りの牛肉をオリーブオイルとにんにく、オレガノでソテー】

帰るまでは食欲がない、と言っていた娘たちも、オリーブオイルの香りに誘われてキッチンにやってきて、パクパク食べてくれました。

こういう疲れたときは、レストランと違って、このまますぐ眠れるのはありがたいですね。

ローマについてから慌ただしく1日観光に費やしたので、明日は少し寝坊をしてから近隣を観光する予定です。

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