「素直に聴く」の「素直」の意味と「傾聴」について。「批判的に聴く」との使い分けがポイントです

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「人の話は素直に聴いたほうがよい」と言われたことはありますか。この「素直」って、どういうことなんでしょうね。

目次

「素直に聴け」と言われたことはありますか

私は「人が話しているときには素直に聴きなさい」と言われることが時々ありました。

相手に逆らっているつもりも、批判しているつもりもありません。相手が誤解していたり、相手の理解が不十分だと感じる部分に「補足説明」をしたり、相手の話のよくわからないところに「質問」したりしているだけ。

しかし「素直に聴かず、言い訳したり、上げ足取りをしている」と受け取られたり……「素直に聴く」って、どういうことなのだろう…と不思議に思っていました。

「判断する」「発言する」を封印

「素直」とはどういうことなのでしょうか。まずは語義を確認してみましょう。辞書を 確認すると以下のような意味がありました。

  1. ありのままで、飾り気のないさま。素朴。
  2. 性質・態度などが、穏やかでひねくれていないさま。従順。「素直な性格」「素直に答える」
  3. 物の形などが、まっすぐで、ねじ曲がっていないさま。「素直な髪の毛」
  4. 技芸などにくせのないさま。「素直な字を書く」
  5. 物事が支障なく、すんなり進行するさま。

私は語義1のように「ありのまま」と受け止めていました。猫のように、思ったまま動く素直さですね。だから、「素直に聴く」姿勢のつもりで、心に浮かんできた事柄を説明したり、質問したりしていたわけです。

しかし、例文「素直に答える」からも分かるように、「素直=従順」という意味!

では、「従順」はどういう意味かというと……。

性質・態度などがすなおで、人に逆らわないこと。おとなしくて人の言うことをよく聞くこと。また、そのさま。「権力には従順である」「従順な部下」

「素直に聴く」とは「ありのまま考える」「そのまま言う」という意味ではなく、「逆らわずにおとなしく聴く」ということだったんでね(こう言うと感じが悪いですね笑)。

「素直に聴く」と「傾聴」

ここまでくると、「素直に聴く」の正体が見えた気がしました。

そう「傾聴」ですね。

傾聴とは、相手の話に対して丁寧に耳を傾け、肯定的な関心を示し、共感や理解を示すコミュニケーションスキルです。

具体的には、 以下のような話の聴き方です。

  • 相手の話を遮らない
  • 相手の価値観を受け入れる(賛同しなくても「 あなたはそういう考えなんですね」 と認める)
  • 評価(意見)、否定、口出ししない
  • 聴き手に徹する
  • 自分の言いたいこと、伝えたいことを挟まない

といった聞き方です。「素直に聴け」と言われた時には、このような聞き方が求められていると考えて間違いないのではないでしょうか。相手はあなたに自分の話を「傾聴」してほしいのです。

「素直に聴く」はなぜ難しいのか

それではなぜ「素直に聴く(傾聴)」は難しいのでしょうか。

よく「自分の正当性を認めさせたくて反発する」とか「ひねくれている」かと「相手を負かしたくて批判する」といったことを「素直に聴けない理由」として見かけることがあります。

しかし、私はこうした性格上の問題ではないと考えています。

「傾聴」はカウンセラーやコーチなどの専門家が、勉強し練習して身に着けるスキルです。やってみると分かりますが案外難しく、またスキルですから性格にかかわらず実践することも可能です。

それでは、なぜわざわざ学び練習しなければ、 私たちは傾聴できないのでしょうか。

それは、 私たちが相手の話の内容を聞いて、何かを考えるのは、当たり前だからです。

例えば、私たちが小学校中学校高校と学ぶ国語の授業では「 批判的に読む(聴く)」 スキルが教えられます。

それは、書き手( 話し手)の意図を正しく受け止められることを目指すとともに、発信された情報を飲みにして騙されないためのスキルでもあります。

また、私のように取材する立場の者が対象に話を聞くときは、「話に矛盾がないか」「欠けている情報は無いか」「以前の話と整合性が取れているか」「読者から共感を得られるエピソードか」などさまざに考え、詳しい説明を求めたり、質問を繰り出したりします。

ちっとも「素直」には聴いていません笑

ただ、学習やビジネス、マスコミの発信する情報を読み解くときなど、この批判的に受け止める技術は大変重要で必要です。

問題はそれを止めることがよい結果を導く場面もある…ということですね。

「素直に聴く」ことの効果

私たちは一般的に学校で、批判的に物事受け止められるほうが頭が良いとして育てられます。また、素直に話を聴く「傾聴」のスキルは、わざわざ勉強したり練習したりして身につけます。

それだけ、「素直に話を聴く」ことができる人は少ないということです。

つまり「話の腰を折らず、反論もせず、自分の思いや価値観を肯定的に受け入れ聴いてもらえる」とことは、相手から非常に喜ばれます。

このため、相手と信頼関係を築いたり、 相手の自尊心を高めたりすることに効果を発揮します。

また相手の 意見や価値観をそのまま受け止めるということは、 聞き手にとっても新しい知識や考え方を知る助けになります。素直に聞いてくれる人には、色々教えたくなりますからね!

以上のことから、「素直に聴く」ことができないのは性格がひねくれているからではないと考えます。

「批判的に聴く」「素直に聴く」の姿勢を場面と求める効果によって使い分けるのがオススメです。

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