縦書きや横書きを混ぜた広報紙のレイアウトの仕方について、ご質問いただきました。
ご質問
ご回答
ご質問の文面の意味を確認しながら、解説させていただきます。
「横長の用紙を両面に印刷して、折り曲げて4ページの広報紙を作る」
これは、おそらくA3サイズの用紙を半分に折って、仕上がりA4サイズで4ページにする…ということですよね。
「横書きの表紙の時」
「横書きの表紙」というのは、「表紙に掲載されたタイトルが横書き」あるいは「横書きの開き方」のふたつの意味に読み取れるかと思います。
ここで、まず知っておきたいのは、書籍や冊子の開き方には2通りあることです。
表紙を上に、背表紙を下にしておいたとき、右側を綴じて左側がペラペラしているものと、左側を綴じて右側がペラペラしているものです。
この「右側を綴じて左側がペラペラしているもの」を「右綴じ(右開き)」、「左側を綴じて右側がペラペラしているもの」を「左綴じ(左開き)」といいます。
さらに言うと、「右綴じ(右開き)」は本文が縦書き、「左綴じ(左開き)」は本文が横書きの冊子に使われる綴じ方です。
内面2ページ目のタイトルを縦書きにする
内側の面の2ページ目にいれる記事タイトルが縦書きということですね。
前述したように、本文が縦書きか、本文が横書きかによって、冊子の綴じ方(開き方)は異なります。
本文縦書きで「右綴じ(右開き)」の場合
これが、本文縦書きで「右綴じ(右開き)」ならば、内面2ページ目のタイトルを縦書きにすることは難しくはありません。
ニョロニョロのラフを書いてみました。「N」は本文が縦書きということです。
本文横書きで「左綴じ(左開き)」の場合
本文が横書きでタイトルを縦書きに入れたい場合はどうでしょうか。
ちょっと入れにくいですが、こんな感じでしょうか。「Z」は本文が縦書きということです。
入れられなくはないし、入れようによってはスタイリッシュな印象になりそうです。
ただ、入れやすさでいうと、タイトルも横のほうが入れやすいですね。
読まれる順番が崩れますか?
なぜ「入れやすい」とか「入れにくい」かというと、レイアウトは読む順番や情報のグループ分けを示すことだからです。
SACURA03さんは、レイアウトする際に「読まれる順番」を意識されているということで大正解です。
縦書きと横書きでは、視線の動きに合わせてレイアウトの仕方が異なります。
縦書きは、右上が視線の出発地点で、「右上→下 →左上→下」と「N」のカタチに視線が移動します。
このため、タイトルは見開きページの右上に配置するのが基本です。
一方、横書きの場合、左上から出発します。ここから視線は「左上→横 →左下→横」とと「Z」を書くように移動します。
このため、タイトルは見開きページの左上に配置するのが基本です。
これを守れば、読まれる順番を崩さずに、タイトルを配置することができます。
横書きだけでなく縦書きも織り交ぜるにはどうすれば良いですか?
雑誌や広報誌などで、変化をつけるときには、縦書きと横書きを織り交ぜることは珍しくありません。
しかしテキトーにやってしまうと、ぐちゃぐちゃと読みづらく、素人くさい紙面になってしまいます。
そこで抑えておきたいコツが、その冊子のレイアウトについて、ルールや法則性を決めておくことです。
例えば以下のようなことがらです。
- 本文は縦書き(または横書き)→これにより綴じ方(開き方)が決まります。
- タイトルは横書き(または縦書き、以下同)
- リード文は横書き
- 写真説明は横書き
- コメントは横書き
- 枠外の補足記載は横書き
このようにルールを決めたら、同じ冊子ではこのルールを守ります。
それだけでレイアウトが整い、ぐっと洗練されて見えますよ!
広報誌は縦書きと横書き、どちらがいいのか
ご質問にはありませんが、回答の流れで補足説明です。
広報誌は縦書きと横書きのどちらがいいかについてです。
基本的には縦書きのほうが読みやすさ、レイアウトのしやすさ、掲載できる情報量が多いといったメリットがあると考えています。
新聞や多くの雑誌は縦書きが基本です。
ただし、本文中に、英語など外国語(横文字)が大いとか、数字が多い場合は、横書きのほうが英数字の処理が断然しやすいので、横書きをオススメします。
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