有効求人倍率43年ぶりの高水準:その中で選ばれる企業になるための情報発信

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【ものづくりの現場を取材してきました。髪が落ちないようライターもキャップをかぶります。※本文とこちらの工場は直接関係ありません】

有効求人倍率はバブル期以上の高水準

厚生労働省の8月29日発表によると、7月の「有効求人倍率」は、前月より0.01ポイント高い1.52倍とのことです。

「有効求人倍率」は、全国のハローワークで仕事を探す人1人当たり何件の仕事があるかを示すものです。

1.52倍という数値は、「名前を書けば入社できた」などと揶揄されることもあるバブル期の1.46倍を上回り、1974年2月以来、約43年ぶりの高水準だとか。

以前は1993年あたりから2005年あたりは「就職氷河期」といわれ、1999年には有効求人倍率が0.48と最低を記録しました。

私が新卒で就職したのは1997年のこと。1999年は、東京で再就職先を探していたころですから、今の高水準は羨ましい限りです。

人材を確保できる中小企業の特徴は「情報発信力」

「人手不足」は、私が住む富山県の企業(ほとんどが中小企業・小規模事業者)やお店でも、ここ数年よく聞くキーワードです。

こうした状況のなか、人材を確保できる企業は、そうでない企業とどこが違うのでしょうか。

有効求人倍率が1991年以来24年ぶりの高水準となった2015年の中小企業白書では、「人材確保に成功する企業の特徴」を分析しています。

これによると、「仕事のやりがい」や「職場環境への配慮」といった企業が考える「強み」といえる部分は、人材を確保できる企業もそうでない企業も、大きな差異がないそうです。

では、何が違うのでしょうか。

ひとつは、賃金などの「労働条件」がよいこと。これは、誰もが納得するところでしょう。

もうひとつは、「情報発信力」など「人材確保のためのノウハウ・手段」に、顕著な差が見られたとのことです。

情報発信の不足がもたらす課題

同じく2015年の中小企業白書では、求人情報の発信ツールの課題を指摘しています。

「ハローワーク」は人材の数や質、定着率が他の手段に比べて低いそう。「思ったような人が来てくれず、(しかたなく雇っても)すぐに辞めてしまう」とパターンですね。

地方でまだ多い「知人・友人(親族含む)の紹介」や、「教育機関の紹介(就職担当等)からの紹介」も状況はハローワークと変わらず、来てくれる「人材の数が少ない」こと、採用手段として「使いづらい」といった課題がさらに加わります。

一方、「就職情報誌や新聞・雑誌等の求人広告」、「人材紹介会社の仲介」、「就職ポータルサイト(リクナビ・マイナビ等)」は、大企業に軍配が上がるのか「人材数が少ない」「内定辞退者が多い」という評価のわりに「高いコスト」が問題です。

ならは、費用がかからず、情報が自由に掲載できる自社サイトの求人・採用ページはどうかというと、採用に関するページを用意してはいても実際には応募が少なく、効果が出づらくなっているそう。

「ハローワーク」や「紹介」「求人広告」「自社サイト」で、集まる人材の数や質、内定辞退や定着率などに課題が残るのは、掲載されている情報が十分でないことが一因ではないかと私は推測しています。

事前の十分な情報発信が人材確保と定着率アップにつながる

情報発信の不足に対して、同白書も、以下のように指摘しています。

「入社を決断する上での判断基準となる情報が不足することが、中小企業・小規模事業者の人材確保におけるマイナス要因となっている可能性がある。

さらに、就職時に十分な情報がないことで、就職後に就労条件や仕事内容に関するミスマッチが生じ、人材の定着率の低下にも寄与している可能性が高い」

中小企業や小規模事業者では、経営者が採用担当であることが多く、経営者の動きの無駄をなくすという観点からも、採用活動の効率化は大切な課題ではないでしょうか。

そのために使える有効な手段が「情報発信の充実」です。この力量の違いが、人材確保に成功する企業としない違いを産んでいます。

成功例として、環境衛生業(清掃業)の株式会社アイ・ビー・エス(神奈川県川崎市)が紹介されていました。

同社は、「必要とする人材像を明確にすること」、動画なども使って「(よいことも、よくないことも)同社のありのままの姿を伝える」ことで、大卒を中心とした新卒社員の採用に成功しているとのことでした。

同白書では、「就業環境や仕事のやりがいに加えて、採用のノウハウや手段、採用をしたい人材像の明確化に強みがあることが分かった」と結論づけています。

「自分に合う職場」「家事育児と両立できる職場」か分からないとう悩み

女性労働者に対しても、情報発信に改善の余地があると、私は考えています。

先に挙げた2015年の中小企業白書によると、人手不足がすでに顕著になっていた当時、退職した20 代後半から30 代前半の女性の理由は、「出産・育児のため」が44.2%にのぼりトップでした。

一方で、同年のマイナビニュースによると、働いていない子持ち女性、61%が「自分に合う仕事が見つからない」と回答しているそうです。また「家事育児と両立できる働き方」を望む人が68%とのこと。

「自分に合う仕事なのか」「家事育児と両立した働き方が認められる職場なのか」否かを判断するための情報がないため、応募するべき職場が「見つけられない」ということではないでしょうか。

「家事育児と両立が認められる職場が見つかれば」応募するということですね。「われこそは!」という企業やお店は、見つけてもらいましょう。

「働きたいと」判断されるプラス情報を届けよう

働く側は職場を選ぶときは、あちらこちらの企業・お店を比較します。ホームページやSNSはチェックするでしょうし、採用ページも見ることでしょう。

「働きたい職場」として選ばれるためには、「働きたい」と判断するためのプラスの情報を自社サイトの採用ページやSNSなどを使って、発信してはいかがでしょうか。

労働条件のほか、就業環境やそこで働く人たちの様子、仕事のやりがい、お客さまの声、採用をしたい人材像、これからのビジョンなどを紹介して、選ばれる企業になるのです。

いわゆる「盛った」情報やウソは厳禁です。そんな手を使って自社をよく見せたところで、すぐに辞められてしまうだけでしょう。「あそこはウソばっかりよ」と近所で評判になっては、ますますマイナス情報の上塗りです。

ですから、自社の「ありのままの姿」や「事実」を伝え、そこに共感してもらう必要があります。「素」の状態でプラスの情報を発信するためには、発信以前に「よい職場」「よい企業」であるのが前提となりますね。

参考:日経新聞(2017/8/30 )中小企業白書2015マイナビニュース[2015/07/31]

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ネックレスの製造工程を取材しました。

昨日のトレーニング

ペース走(1050m×5本 心拍数140~170で)

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