前日観覧したHey!Say!JUMPのコンサートで、「読みやすさ」や見る人の状況を考慮して、メンバーのひとり・中島裕翔さんの目を引くことに成功したうちわのフォントや文言などをご紹介します。
【娘がうちわの書体は丸ゴシック】
Hey!Say!JUMPのコンサート「SENSE or LOVE」(2018年9月22日・北海道札幌市・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)参戦レポート。娘の誕生日に初めてのファンサービス!
「読みやすさ」を意識して、コンサート応援うちわを作ってみた
先日、「読みやすい」を構成する要素についてご紹介しました。
さて、ここからはおまけというか、本題というか……なエピソードです。
先日、Hey!Say!JUMPのコンサートに出かけたとき、毎回うちわを手作りする娘を見習って、私もうちわづくりに挑戦してみました。
娘は丸ゴシックで可愛らしく誕生日をアピール
こちらは娘のうちわです。この日は、娘の誕生日ということで、いつもとは違って「今日 誕生日 お祝いして!」とう文言で作りました。
書体は太めの丸ゴシックを使用。視認性を重視し、白背景に黒の文字という、コントラストの高い色の組み合わせにしています。モノトーンで華やかさに欠ける点は、赤いハートを散らすことでカバーしました。
母は教科書体で大人っぽくあの「経験」を主張
このうちわの横で振る私のうちわを作るとき、私は以下のような狙いと課題、その解決策を考えていました。
- 丸ゴシックではかわいすぎて私の年齢、雰囲気に違和感
→丸ゴシックはNGか、大人っぽいフォントを使おう
- ファンサービスをしてもらうには遠目で「慧」のような1文字が見えても意味がない。10m程度の距離で読んでもらうつもりで、読めるメッセージを書く必要がある
→可読性・判読性は10m程度から見る人を想定。後ろの席だったときは諦める
- かといって、見つけてもらわないと、読んでもらえない
→視認性も重要
- うちわは、コンサート当日早朝に作っており、フリーフォントなどを比較見当している時間はない
→パソコン標準フォントから選ぶ
といった狙いと条件を前提として立てました。
狙いを叶えるユニバーサルフォントをチョイス
そこで選んだ書体は「教科書体」です。
教科書体は、和文書体のひとつで、手書きの文字に近い形が特徴で、小学校の教科書に使われています。
落ち着いた雰囲気が40代の私にしっくりくると感じました。力強い太さもあり、周囲の丸ゴシックやゴシックのド派手な応援うちわにも、存在感で負けないと考えたからです。
ちなみに「林原商店」のロゴは、細めの教科書体です。私が教員免許をもっていて、セミナーなどで教えるのも好きなところに由来します。
フォントは、パソコンに入っているものということで、Windows 10から導入された「UDデジタル教科書体」にしてみました。
これは、書体をつくる会社の老舗「モリサワ」が近年開発したフォントです。
「UD(ユニバーサルデザイン)」というだけあり、ロービジョン(弱視)、ディスレクシア(読み書き障害)などにも配慮しています。
電子黒板のほか、プリントアウトしても可読性に優れているというエビデンスもとれているとか。これは、今回の「狙い」にピッタリです。
さらに、目を引く文言を表示
さらに、うちわに記載する文言も重要です。ここでは以下のような作戦でした。
- 読んで動いてもらうには読まれたうちわの中でも差別化が必要
→思わず目を止め、笑ってしまうような「単語」を記載
という作戦で、娘の「誕生日」に対して、私は「出産」を大きくすることにしました。
真駒内セキスイハイムアイスアリーナに集まった約10,000人の観客のなかに「出産」と書かれたうちわを持っているのは、おそらく私ひとりでしょう。
この文字で驚かせて、隣の娘の「今日 誕生日」にも視線を移動してもらいたい。と願をかけました。
母のうちわ完成!
というわけで、私が作ったうちわがこちらです。
いかがでしょうか。
コピー用紙にプリントした文字はあえて白い縁取りを残してカット。黒と白のコントラストは、視認性を高めるのに効果的を狙いました。※同じ理由から、ファンうちわには、黄色背景の黒い太文字も多いですね。
文字数が多くインパクトに欠ける分、「出産」は大きく配置して目を引くようにしてみました。
時間をあまりかけられず、切り取りも貼り付けも超雑で飾りもつけられませんでしたが、そこはもういいやってことで完成です!
開場前に聞こえる「出産だってwww」にガッツポーズ
会場に到着した私たち。開場前に記念写真を撮っておりました。
このスペースには、こうやって自撮りをしている人たちがたくさんいます。この前が通路になっていて、多くの観客が会場入口に向かって歩いています。
そこで聞こえてきた女の子たちのささやき声。
「……出産だって。クスクス」
やった! 道行く全く知らない女の子の目と気持ちを引き寄せました!
これは、メンバーの目に入るところに私たちの席があれば、誕生日記念ファンサービスも夢ではありません!
……という期待を胸に、私たちも会場に入っていったのでした。
結果は見事、以前書いたブログのとおり!
Hey!Say!JUMPのコンサート「SENSE or LOVE」(2018年9月22日・北海道札幌市・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)参戦レポート。娘の誕生日に初めてのファンサービス!
よかった、よかった!
「こうなったらいいな」と希望することがあるなら、何ごとも、狙いを定めて工夫していきましょう。
叶う可能性が高くなりますし、もしも叶わなくても工夫と努力の過程で身につけて知識は、きっとまたどこかで役に立つことでしょう。
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