女性が活躍するために必要なことは?をテーマに行われたデンマーク視察。日を追うごとに、「もっと知りたい!」という気持ちが高まり、視察日程前にホテルのロビーで、コーディネーターであるジャーナリストのニールセン北村朋子さんから、レクチャーを受けました。
今日のお話はデンマークの教育について。ニールセンさんのお子さんの社会の教科書を見せていただきました。
ここで驚いたのは、その内容です。中学2年の社会がこの内容…
1、 ニュースについて…批判的視点を持つこと、記事のソースを確認すること
2、 戦後の世界の近代史
3、 民主主義の変遷
4、 政党について…各党のなりたち、マニフェストなど
5、 イデオロギーについて
6、 国際機関について…国連やNATOなど
7、 地域で仲間を作る…労組、協同組合、ダイバーシティなど
8、 自治体について
9、 農業社会から地域社会へ
10、教育について
11、国家の経済について…GDP、失業率、輸出・輸入
12、メディアについて…メディアの政府を監視する役割について
13、デンマークは外国からどのように見られているか・・・デンマークモデル(フレキシュキリティ)、デザイン、建築などが知られる
14、エネルギー政策
…どうですか、このテーマ。日本なら大学の教養で習いそうなテーマが並んでいます。こうしたテーマについて、グループワークや討論などを通じた学習が行われるそうです。
こういう教育が選挙投票率90%という社会を作るんですね。
さて、今日の一つ目の訪問先は国会です。その前に2時間ほどのフリータイムが急にできたので、街頭取材にでかけてきました。
デンマークの町中は、ベビーカーを押している人の姿が目立ちます。それも男性でベビーカーを押している人が多い! そして、とてもかっこいいのです。
ほかにも仲良しの親子連れや…
これからお子さんを預けて、お仕事に出かけるというママ友にもお会いしましたよ。
※皆様には、写真掲載の許可をいただいております
そうして何人かの親子連れのお話を伺いました。その後、時間があったので、子供たちの土産を買いに雑貨店へ入ってみました。
北欧雑貨といえば、おしゃれで上品なイメージですが、まず飛び込んできたのはこのカップ。
ほかにもありました。
さて、そうこうしているうちに、時間です。国会が入っているクリスチャンポー城で、アストリッド・クラウ議員にお話を伺いました。
クラウ議員は、34歳にして、議員歴はすでに9年。保健予防大臣を務めたこともあります。おまけにお子さんが3人! 大臣就任期間中に妊娠・出産を経験。育休を取った夫のサポートを受け、母乳育児を通したそうです。
「日本では『三つ子の魂100まで』という言葉があり、3歳までは母親が育てるべきという考え方がある」ということについては、
「育休は1年あれば十分。3年も母親が育てるとは、デンマークでは誰も考えていないと思う」とのお話でした。
「日本同様、比較すると女性のリーダーが少ないというデンマークで、あなたは他の女性と何が違うのでしょうか?」と質問してみました。
「女性だからどうしたという気持ちはなくて、私には『国をよくしたい』という考えがあったからなっただけ」とあくまで個人レベルの問題という回答でした。
ただ、やっぱり、女性が活躍できるポイントは「パートナーとの協力関係!」とのことでした。
このセリフ、デンマークに来てから、何回聴いたかしら。
午後からは、コペンハーゲンの不思議スポット「クリスチャニア」を見学しました。
ここは、1971年に軍の所有地を市民が占拠して作られた自治区です。いろいろ問題視されたこともありますが、今は共存し、人気の観光スポットにもなっています。
中では、900人弱の人が暮らし、オーガニック野菜を売ったり、工場を持ったりもしています。
実はこのエリアには、独自のルールがあります。例えば非暴力。まあコレは普通ですが、
「大麻OK」というのは、なかなか衝撃的です。その他、犬を繋いで飼っては行けないという決まりもあるそう。
ほんとだ! 放し飼い!
さすが大麻OKの街、家の装飾にもはっぱのマークが。
私は「自由」を愛する人間だと自負していますが、人間も動物も「自由」を尊重する自治区・クリスチャニアを見て、ここに住みたいかと尋ねられると……うーん、正直、住みたいとはあまり思いませんでした。大麻を吸っている人たちが、どうも暗く見えたせいかもしれません。
自分の理想の暮らしや生き方について考えさせられてクリスチャニアを離れ、今日は解散。
まだ早かったので散歩がてら、コーディネーターのニールセンさんに、女王や皇太子らが住まわれるアマリエンボー宮殿に連れてきてもらいました。
道中、向こうに風車が見えました。ああした風車がデンマークのグリーンエネルギーを支えているのですね。
アマリエンボー宮殿は、日本の皇居に比べるととっても無防備。建物のすぐそばまで行くことができますし、守っているのは数人の近衛兵だけ。
こんなところにも、デンマークの人たちがこよなく愛する価値観「信用」を感じます。
ニールセンさんと記念撮影。私たちの細かい要望を叶え、朝から晩までレクチャーしてくださった最高のコーディネーターです♪
その後は夕食。せっかくなので、色とりどりの建物が美しいニューハウンにやってきました。ここはアンデルセンが住んだ街としても知られています。
ニューハウンとは「新しい港」の意。我が射水市で言えば、「新湊」みたいなものですね。もちろん魚介類が名物です。私たちもオープン席で、魚介類をいただくことにしました。
ムール貝、ロブスター、鮭です。
コペンハーゲンは食べ物もビールも美味しくて、ヘルシー。中華、韓国、日本食など各国料理も食べられ、食についてはまったく不自由しない街です。いつか家族とも食い倒れツアーができたらいいなと思いました。
今日は、地元の親子連れや国会議員、自由な自治区を訪れ、ゆっくり散歩したり、美味しいごはんと会話を楽しみ、理想の生き方や暮らし方について、考えさせられて1日でした。
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ここだけに掲載している林原りかの「自分史的自己紹介」をお届け後、言葉やブランディングで、ビジネスと人生を充実させるヒントをお伝えしています。返信もOK!
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