ルールを変えてほしいときの伝え方。プール×心拍計を例に

多くのプールでは、トレーニングウォッチが使用できないそう。新調したトレーニングウォッチをつけてプールに泳ぎに出かけたとき、その事実を知り驚きました。しかし、今は、使えるようにルールを変えてくださいました。

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目次

日々進化するトレーニングウォッチ

「トレーニングウォッチ」とか「ランニングウォッチ」という「時計」をご存知でしょうか。

マラソン大会などのスタートやゴールで、選手が腕時計をピッと押していますよね。あの時計です。多くのランナーが、練習やレースの必須アイテムとして使用しています。

この時計には、タイマーとして走った時間を測れる機能のほか、GPS付きで速度やランニングコースを記録したり、さまざまな機能があります。

なかでも最近登場して、とても便利なのが、心拍計機能がついたものです。

心拍数が測れると、その日の体調や練習の強度などが、数値として把握できるため、より効果的かつ安全にトレーニングすることができます。

私が学生だった20年くらい前は、胸にベルトをまいて測定するものが主流で、高価なものでした。教育学部の体育科の研究室や先輩がもっていらしたのを羨ましく見ていました。

私は学生時代はタイマーとしての時計(5キロごとの表示で時間をチェックしてスピードを調整していましたっけ)、社会人になってからはGPS付き(速度が表示される)を使ってきました。

ただ、40代に入ってからは、トレーニングや大会での身体ダメージを以前より感じるようになりました。

また、仕事も家事育児もあるなかで、少ないトレーニング時間でより効果を出したいと考えるようになりました。

適切な運動強度を守るためには、心拍数管理が欠かせません。

そんなときに、知ったのが腕につけるだけで心拍数が確認できるトレーニングウォッチです。

心拍数が測れるトライアスロンウォッチを購入!

近年Apple Watchなど、以前よりは手軽な値段で、腕に巻くだけで心拍数が測れるトレーニングウォッチが発売されるようになりました。

私もぜひ使ってみたいと、心拍計付きトレーニングウォッチ「garmin935」を購入しました。

GARMIN(ガーミン) ランニングウォッチ ForeAthlete 935 Black ブラック GPS ランニングフォーム解析 マルチスポーツ 心拍 歩数 防水 【日本正規品】 010-01746-14

このウォッチは、心拍数を測るのはもちろん、それを元にトレーニングの効果や、トレーニングのピークに達しているか、あるいは過剰ではないかなどをチェックして知らせてくれます。

過去のトレーニング記録も勘案して、今日のトレーニングが適切かも知ることができます。

トレーニングの状況は、スマホのアプリから確認することが可能です。コレ、毎日のトレーニングが楽しくなります!

心拍数を確認しながらトレーニングするようになってから、練習で限界を超えて「つぶれる」とか練習後に日常生活が営めないほどのダメージを受けることがなくなったと感じています。

ところが、このスグレモノが、トレーニング施設で使用禁止と言われ驚きました。 

「時計」だからプールで使えない?!

そのトレーニング施設とは、プールです。

garminには当たり前のように「プールスイム」という項目があります。ですから、プールでも付けられるのが当たり前と思っていました。

しかし、プールサイドのスタッフから、外すよう注意を受けました。このトレーニングウォッチは、

プール内で使用が禁止されている「腕時計」だから

というのがその理由です。プールで利用するために作られたものが、肝心のプールで使えないとは!

ところがです。

今ではこのプールでは、トレーニングウォッチが使えるようになりました。

ルールを変えてほしいと要望したやりとりは、こんな感じでした。

ルールを変えてもらいたいときお願い方法

なんだか違和感のあるルールがある場合、いきなり

「おかしいだろ!」

と怒鳴り込むのは得策ではありません。

ルールを変えてほしいなあと感じたときの伝え方には、以下のようなポイントがあると私は考えています。

まずは質問から始める

いきなり文句を言ったら、相手も身構えてしまいます。まずは「教えてください」という姿勢で質問するのがオススメです。

今回の場合、

「安全にトレーニングをしようと心拍数を測るため、たまたま腕についているだけ。装飾品ではなく、時計として使っているわけでもありません。どうしてですか」

と質問してみました。

お答えは、

「みなさんにそのようにお願いしているからです」

とのこと。実は、この回答、私が常日頃から、「納得できない答えNo1」「思考停止ワード」だと考えている理由です。

そこで、

「なぜそのようにお願いしているのですか」

とさらに突っ込んで質問してみました。トヨタ式「なぜなぜ5回」の要領ですね。

質問から始めておきながら、実はこの時点でかなりイヤな利用者だと思います。

ただ、利用者に行動を禁止するならば、その理由を説明できるのが当然だと思うんです(ワタクシ、スポーツクラブを経営する会社で勤務経験があります)。

さて、スタッフさんの次のお答えは……

「以前からそうだからです」

これもよくあるお答えですね。なぜなぜ5回!

「では、なぜ以前からそうなんですか」

「……。」

「そのとき、心拍数を腕で図れるトレーニングウォッチのことを検討したのですか」

……黙って、事務所に戻るスタッフさん。しばらくして、別の先輩らしきスタッフが現れました。

不都合な点のご相談

先輩スタッフのご回答はこう。

「接触事故や割れてしまったときの危険性を考えて、当運営母体が運営するプールは、時計類は全面的に禁止というルールになっているんです」

なるほど、これは一理ある回答です。後から調べたら、この理由で使用禁止としているプールが多いようです。

確かに、メガネやガラスの時計など割れたら困るのは、そのとおりです。

ただそれが、プールトレーニング用に作られた心拍数計にも適用するのは意外な感じがしました。

私自身の経験、私のトレーニング仲間からの情報、ネットで検索してみつかる情報を見ても

「プールで使用できるトレーニングウォッチが接触事故で割れて大変なことに」

という情報を得たことはありません。

常時1コース1~2人程度しか泳いでいないこのプールでそんな激しい接触事故があるのかという気もします。

とはいえ、「破損の可能性は0か」と聞かれれば、その証明は不可能です。そこで新たな質問をしてみました。

「そのルールができたのは、心拍数が腕で図れる道具がなかったときのことでは?」

「高齢者の運動なども、心拍数を測ったほうが、安全性はむしろ高まるのでは?」

と疑問をお伝えし、

「せっかく心拍数を測ろうと購入したのに、どうしても使えないものですか」

とさらに「相談」してみました。

すると、スポーツ施設のスタッフの方にとってはそんなこと「釈迦に説法」らしく、「わかってるんですけどね」という表情です。

代案(要望)を伝える

ルールはルールで仕方ない。でも、それを作るのは人間です。技術の変化や利用者のニーズを汲んで、ルールを作り変えていってほしいものだと感じ、そのようにお伝えしました。

「周囲のプールの状況も確認して、検討させていただきますね」

と真摯に答えてくださったスタッフさん。ぜひぜひ!とお願いしました。

結果を確認する

次に同じプールを訪れたとき、先日お話をした先輩スタッフの方に、

「心拍数ウォッチの方ですよね」

と呼び止められました。

怒られるのかとドキドキしていると、

「心拍数計の装着は認められることになりました。時計との見分けが遠目からはつかないので、スタッフがお声がけしますが、そこはご容赦ください」

とおっしゃってくださいました。

ルールが変わった理由を質問したところ、本当にあれからいろいろ調べて、検討してくださったそうなのです。

というわけで、今ではgarmin935でプールのトレーニングも記録でできるようになりました♪

違和感を持ったら「なぜ?」と質問しよう

「なぜプール用の心拍数計をプールで使ってはいけないの」

という違和感と疑問から始まったこの顛末。なにごとも、不思議に思ったことは、その理由を調べることの意義を改めて実感しました。

ネットで調べると「プールでトレーニングウォッチが使えない!」という情報にはヒットしました。

きっと同じように不思議に思っている人がたくさんいることでしょう。

でも、その疑問や不満を施設側に伝えた人はどのくらいいるのでしょうか。

多くの方が「質問」や「相談」「要望」すれば、前述のプールのように「やっぱりそうだよね」とルールを変える施設も出てくるように思います。

子供のころは、「なんで?」を連発する時期があります。しかし、大人になるとこの気持を忘れてしまい、

「みんながやっているから」

「前からそうだから」

という理由に、流されれてしまいがちです。

  • いろんな価値観が乱立するなかで、自分なり考えを持つこと。
  • 違う意見の人とも、それぞれの意見やそう考えた理由を伝えあうこと。

それが多様性を大事にしたり、少数派の声を反映させたり、世の中をよりよくしていったりすることにつながるのではないかと改めて感じました。

さて、いっぱい泳ぎに行きましょう!

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