100年前から「自撮り」や「擬人化」。高岡市美術館開館25周年記念「夢のアール・ヌーヴォー アルフォンス・ミュシャ展」&ホテルニューオータニ高岡のコラボケーキ

高岡市美術館で開催中の「夢のアール・ヌーヴォー  アルフォンス・ミュシャ展」を見てきました。約100年前に活躍したミュシャのデザインやイラストは、今見ても新鮮でした。

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目次

「夢のアール・ヌーヴォー アルフォンス・ミュシャ展」概要

展覧会の内容紹介はHPによると、以下のとおりです。

アール・ヌーヴォーを代表する画家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、現在のチェコ共和国東部にあるモラヴィアに生まれ、美しい女性像や植物文様による装飾的なデザインを多用したポスターが19世紀末のパリで人気を博し、その名を広く知られるようになりました。

一方、故郷チェコや自らのルーツであるスラヴ民族のアイデンティティをテーマにした作品を多く手掛け、近年、その国際的な評価はますます高まりをみせています。

ミュシャ没後80年を迎える本年、国内コレクターが所蔵する珠玉の作品約400点を本展においてご紹介します。パリの大女優サラ・ベルナール主演の公演のために制作された代表作《ジスモンダ》をはじめ、ポスターや装飾パネル、本の挿絵、ポストカード、デザイン集、雑誌、商品パッケージなど、ミュシャの多岐にわたる活動をご観覧いただくとともに、その芸術の豊饒な世界をご堪能ください。

9月1日(日)までの開催です。お知らせが遅くてごめんなさい!

中学生の頃からのミュシャ好き

私がミュシャを知ったのは中学生の頃です。

当時好きだった漫画家さんが「影響を受けたアーティスト」として紹介されていたのが、きっかけだったように思います。

パリ時代の作品を見て、その少女漫画のような華やかさや、描かれた女性たちの豊満な女性美に、田舎の中学生だった私とは対極の美を感じ、憧れていました。

中学の時所属したイラストクラブでミュシャの絵を模写したしたこともありました。

美術で作った銅板レリーフもミュシャの絵で作りました。

美といえば、ミュシャでした。

その後、私の姉2が大学進学のために転居した静岡県には、ミュシャの世界的なコレクター・尾形寿行氏がお住まいであることから、静岡の美術館でミュシャ展が度々開かれます。そこでリアルなミュシャ作品との対面を果たしました。

2017年に代表作 『スラヴ叙事詩』が初来日した時も、東京まで見に行きましたよ。

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そんなミュシャの展覧会がこの夏は、高岡市で開催されました。

今回は、イラストとグラフィックデザインに興味を持っている高1次女と一緒に見に行きました。

見応え十分な展示品の数々

入館するとまずは、ミュシャの出世作。パリの大女優サラ・ベルナール主演の公演のために制作された「ジスモンダ」が私たちを出迎えてくれました。

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「ジスモンダ」の隣は、この展覧会のポスターに使われていた「黄道十二宮」。

私が中学校の時に銅板レリーフで作ったのはこの作品です。

今回の展覧会は、写真撮影 OK 。高1次女も気に入った作品を何枚も撮影していました。

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ちなみ、に中学校の時にイラストクラブで模写したのはこちらタバコ「JOB」のポスター。

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今見ても優雅でかっこいい。タバコが嫌いな私でもうっとりしてしまいます。

ミュシャは画家と紹介されることが多いかと思いますが、特にバリ時代の作品を見ると、ミュシャは今の感覚でいうところのグラフィックデザイナー兼イラストレーターであることがわかります。

多くのポスターや商品パッケージなどをデザインしており、今回はそういった大衆的な作品も、数多く展示されていました。

例えばコレ。

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優雅に佇む女性の手にはビスケットが盛られた皿が。

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下の方の装飾は、ビスケットの名前です。

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ほかにも……

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これは、チョコレートの宣伝。

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私が大好きなビールも!

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ミュシャにかかれば、こんなにも雅です。

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デフォルメを支える確かな技術

ミュシャといえば、少女漫画のように美しくデフォルメされた女性や、装飾的な草花を思い浮かべる人も多いことでしょう。

今回は、ミュシャのデッサンも紹介されていました。

画家の作品を私が評するのもおこがましいのですが、これがものすごくうまい。

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モデルさんの写真もありました。

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ミュシャがデッサンすると、こんな感じになるのですね。

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植物の精密画もありました。

これが……

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こうなる!

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対象物の魅力を最大限に引き出すデフォルメは、緻密か観察と見たものを再現する技術によって支えられていることを実感しました。

ミュシャは有名になった後、後進の育成にも当たりました。教本や資料集も執筆しています。

例えばアール・ヌーヴォーのパターンの教科書とされる『装飾資料集』。

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圧巻です。

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復刻してほしいと、ものすごく思いました。

さて、今回の展示で、ちょっとおもしろくて目を引いたのはこちら。

日本が題材の舞台の衣装。

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さすがのミュシャも、日本の着物はなんとなく不自然で、ちょっとユーモラスです。

こちらはパリの有価証券です。

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この女性たち、なんと産業の「擬人化」だそう。「農業」「科学」、「商業」「工業」などを表現したそうです。

「艦隊これくしょん」や「刀剣乱舞」の100年前に、すでに擬人化、だったのですね。

また、こちらは、ミュシャのセルフポートレート。

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……自撮りですよね。

今の流行りが新しいものではなく、昔からあるものだとわかります。

そして、今回、私の心にグサリときたのはこの作品。

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ロシアで飢餓が起きていたときに、寄付を呼びかけるポスターです。

華やかで夢見心地なパリのポスターとは対象的な暗さ。

しかし、見る人に、伝えるべきことをはっきりと伝えるところが、さすがミュシャです。

初期から晩年の作品まで、大変見応えのある展示でした。

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ホテルニューオータニ高岡のコラボケーキ

さて、この会期中、ホテルニューオータニ高岡1階のパティスリーKでは、「ミュシャ展コラボスイーツ」を限定販売と知り、プチ・プリュム・ドゥ・ミュシャ(450円)をいただきに行ってきました。

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こちらは、アールグレイのブリュレ(プリンみたいなもの)とオレンジなどのフルーツをヴァローナ社のホワイトチョコレートをつかったムースで包んだスイーツです。

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下にはサクサクのビスケットが敷かれています。

ねっとりまったりとしたムースとのテクスチャーのコントラストが、口の中で心地よく感じられました。

展覧会を見た後に、その作品をイメージしたお菓子を頂きながら、感想をシェアするという贅沢な時間を過ごすことができました。

ご注意

チラシやでレジ横に「ミュシャ展の半券チケットをご提示頂ければ、パティスリーKの商品を10%Offさせて頂きます」とありますが、会計時に提示したら「テイクアウトのみ」とのこと。

「テイクアウトのみ」とは、どこにも書いてありませんので、ご注意くださいね!

DATA

○観覧料
一般 1200円(前売・団体・シニア900円)
高校・大学生 500円(団体400円)
小・中学生 300円(団体240円)
親子券 1100円  *大人1名と小中学生2名までのセット券

 

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