記念誌や冊子を自費出版するときは見積りをチェック。富山のフリー編集者が見積り項目を解説します!

記念誌や広報誌などの冊子や書籍をつくりたいとき、編集者やライターに頼んだら、何にいくらかかるかご存知でしょうか。今回は、お見積りの項目についてご紹介します。

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目次

本づくりに必要なのは「印刷費」だけじゃない

見積りをお見せしたときに、よくある反応が、

「こんなにいろいろあるんですか」

というものです。

たいていの方は

  • 印刷費
  • 原稿執筆

は想像がつくと思います。

しかし、書籍を作るときには、もっといろいろな工程があります。

それぞれの工程にそれを担当する人がいて、それぞれの工程に費用が発生するので要注意です。

見積り項目とその内容

本作りを依頼する先は、印刷所、広告代理店、デザイン事務所、編集プロダクション、ライターなどがあります。自分の得意分野を自分で担当し、その業務以外を外注することがほとんどです(印刷所が編集部を持っている場合は、全行程を自社で行うことが可能)。

編集者である私がお見積りをお出しするときの項目には、以下のようなものがあります。( )内は、それぞれを計算するときの単位です。

  • 企画(一式) …書籍の構成やデザインのテイスト、判型や用紙などの仕様を決め、さまざまな工程を誰に任せるかの人選などを提案します

 

  • 編集管理(一式)…企画主旨にできているか、スケジュールや予算を守って制作できているか、デザイナーやライター、カメラマンなどへの企画説明や依頼、仕上がりのチェックなど進行全体を管理します

 

  • 取材・原稿執筆(一式・頁・字)…取材やインタビューのセッティング、取材、テープ起こし、原稿執筆などを行います

 

  • 撮影…プロのフォトグラファーに写真撮影を依頼するときの報酬です

 

  • 原稿整理(頁)…著者やライターが書いた原稿に対して、誤字脱字のチェック、事実確認、分かりづらい部分の疑問だし、文章の構成の調整などを行います

 

  • 装丁(一式) …本の外観全体のデザイン。表紙やカバー、外箱、本文ページのはじめにある「本扉」やページの区切りとなる「中扉」を作ります

 

  • 本文デザインフォーマット(一式)…本文ページのデザイン。コーナーごとにデザインフォーマットをつくります

 

  • デザイン ・組版(頁)…フォーマットに原稿を流し込んだあと、調整をしてページを仕上げます

 

  • 校正(⾴)…原稿がヌケモレなく、正しくレイアウト、デザインされているかのチェック。校正で修正指示があったとき、指示どおりに修正されているか、修正後も全体の整合がとれているかのチェック

 

  • 写真補正(点)…写真のトリミング、色調・明るさなどの調整や画像の修正を施します

 

  • イラスト制作・作図(点)…オリジナルの挿絵やグラフなどをつくります

 

  • ⼊稿手続き(一式)…印刷所の指定に合わせて入稿データを作成し、印刷所にデータを受け渡します

 

  • 印刷管理(一式)…印刷所のとの交渉、見積り内容の確認、色味や版ずれなど仕上がりのチェック

 

  • 色校(回・一式)…色味を確認するための校正

 

  • 校正紙出⼒(枚・セット)…編集会議などで、校正紙を大人数分プリントアウトするときの出力費

こうした項目について、それぞれのケースに必要なものを選び、金額を提示しています。

「印刷所に文章と写真を渡せばOK」というサービスは、上記のような業務を印刷所内部で行い、それが印刷費に含まれている(または、やっていない)と考えればよいでしょう。

 

細かい項目を出す理由

林原商店が、細かく項目と金額をお示しする理由はいくつかあります。

大切なお金を何か分からないものに払わせていいのか

キチンとした書籍をつくるのは、意外にお金のかかるものです。

そこに使われるお金は、お客さまがお仕事したり、倹約したりして貯められたもの。

その大切なお金にたいする請求額をフィーリングで決めてよいものでしょうか。

そこで、具体的な根拠をもって、金額をお示ししています。

予算の配分が分かりやすい

自費出版の限られた予算で本を作るとき、何を重視するかはひとそれぞれです。

例えば、

「写真は自分で撮影する」

とか

「入稿はネット印刷で自分でやる」

とか

「装丁はお金をかけてとことんよいものにしたい」

さまざまなケースが考えられます。

そんなときに、項目ごとの予算わかっていれば、何を削るか、何を上乗せするかなど、予算を適正に配分することができます。

仕様や工程が変更したときの費用増減が分かりやすい

書籍を編集していると、制作している途中に原稿の増減があり、ページ数などが変更になることもよくあります。

制作費を細かい項目でお出しすると、制作費の増減の理由が分かりやすくなります。

本作りを任せる先は、安いだけで決めない

というわけで、記念誌や広報誌などを作る際の見積りは、金額が安いか高いかだけでなく、その内容も確認しましょう。

特に、原稿整理や校正が含まれていない場合は、発刊後に刷り直しが発生するような大間違いがスルーすることがあります。

ちゃんとしたところなら、予算が少ないなら少ないなりに、「ここは、こうすると安くできますよ」と代案を考えることもできます。いろいろ相談してみましょう。

商店日報

制作中の記念誌の打ち合わせ。新しいアイディアも飛び出し、構成を一部練り直すところも出てきました。大変ではありますが、完成品が楽しみです。

GOOD&NEW

生活時間割りの見直し。うまく行きそうな予感がします。

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