会社案内など印刷物で「エコロジー」「エシカル」「サスティナブル」な姿勢をPRする方法。紙やインク、印刷工場選びで差をつける

CSR(企業の社会的責任)やCSV(共通価値の創造)が注目されるなか、「エコロジー(自然環境保全)」「エシカル(倫理的)」「サスティナブル(持続可能な)」「SDGs(持続可能な開発目標)」等、「世の中にとっていいこと」を意識する企業が増えています。せっかく取り組んでいるなら、紙ツールでもその姿勢をPRしてみてはいかがでしょうか。

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目次

紙のツールで伝えられるメッセージ

ITの普及で、紙のツールは時代遅れのように捉えられがち。

しかし、名刺やコンセプトブック、会社案内、封筒など、今もたくさんの紙のツールが使われています。

紙にはデジタルデータにできない、紙ならではの表現が可能なため、デジタルに完全に置き換わることはないことでしょう。

ここでオススメしたいのが、紙の特性を活かし、紙でしかできない表現をしたり、その作り方そのものにも、メッセージを込めること。

今回は材料や印刷工程で、環境に配慮する姿勢を表現する方法をご提案します。

環境と社会に配慮した素材と製造

印刷物を作るときに以下のようなものを活用してはいかがでしょうか。

再生紙

エコといえば、再生紙をまず思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。これは、古紙をリサイクルして作った紙のことを指します。

グリーン購入法適合、エコマーク認定などの用紙があり、「R70」のように配合率を示すマークがあります。

資源保護の観点からは使う価値があると言えますが、さまざまな古紙のパルプが混ざる可能性があるため、色味が真っ白でない、長期的な耐久性が保証できない、といった注意点もあります。

2008年には、古紙配合率の偽装問題が起こりました。

FSC認証紙(森林認証紙)

国際的な森林認証制度であるFSCの認証紙です。

森林の環境保全に配慮し、地域社会の利益にかない、経済的にも継続可能な形で生産された木材が使われている証明です。

このFSCのマークが入った製品を買うことで、消費者は世界の森林保全を間接的に応援できます。

こちらは再生紙ではなくバージンパルプを使っているので、通常の紙と同様のきれいさ、耐久性です。

ボタニカルインキ

ボタニカルインキは、植物由来成分を積極的に使用した環境配慮型のインクです。CO2排出量削減に貢献することができます。

日本では1900年代から、環境配慮型インクとして、大豆油インキがよく使われてきました。

近年は大豆以外の植物由来の油をつかったインクも、環境配慮型として認められるようになりました。

「ボタニカルインキ」を使用している印刷物にはロゴマークが付けられます。

グリーンプリンティング(GP)認定工場

製造工程全般に関する認定です。

環境に配慮された資材と工場で製造された印刷物であることを保証し、大気汚染防止、廃棄物削減、リサイクル推進、地球温暖化防止など、地球規模での環境対応を基準化しています。

認定マークには、環境配慮の度合いにより★から★★★までの星が付けられます。

グリーン電力証書

太陽光、風力、バイオマス、小水力、地熱など、自然エネルギーによって発電された電力が使われたことを示す証明書です。

環境価値を証書化して取引することで、持続可能な発電方式の普及とCO2の抑制に効果があります。

利用には、費用(税務上は寄付金)が別途かかります。

印刷会社か編集者に相談を

上記のような素材や印刷方法を利用したいときの方法もお伝えします。

環境に配慮した素材や方法は、そうでないものよりは価格が上がり、イレギュラーなため、ネット印刷などで注文すると利用できないこともあります。

環境配慮型を得意とする印刷会社を指定するか、編集者・デザイナーのような印刷会社とやりとりする制作者に相談しましょう。

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