夕飯づくりをラクにするヒント。平日は、具だくさんの汁物で乗り切ろう。

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日本式「パックを開けて出すだけの冷たい夕食」といえば」

以前、ドイツでは一般的なハムやチーズとパンをいただく「冷たい夕食」が、我が家ではイマイチ不評だったというお話を紹介しました。

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日本式に考えるとどうなるか…まず試してみたのはこちらです。

そう、お刺身です。

切ってあるのを皿に移すだけ。食品添加物の心配もなし。

刺し身(パック売り)は究極の手抜き料理だといえるのではないでしょうか。

ただし、日持ちがしないため、これを平日続けるためには、毎日買い出しにいく必要が生じます。それはちょっと現実的ではないため、「刺し身を出すだけ冷たい夕食」は買い出し日の楽しみとすることにしました。

昔の食卓に学ぼう

私が家事や育児の効率化について考える時、参考にするのは2世代前、おばあちゃん時代の様子です。つまり、私の母に子供のころのことを聴くようにしています。私の母は昭和21年、農家に生まれました。なので、母が子供のころといえば昭和20~30年代。家電が一般的になる前の時代です。

そのころ、農村ではどんな食事が一般的だったのかを聞いてみました。すると、普段はご飯と野菜の煮物、漬物程度だったといいます。魚は行商の魚やさんが売りにきたときに買えれば、肉は近所の雑貨屋に注文して購入していたため、めったに口にできなかったそうです。

  • ご飯
  • 野菜の煮物
  • 漬物

この程度をつくるだけなら、そんなに大変でもなさそうです。やっぱり今は、日本の家庭料理が複雑化しているんだと実感します。お母さんたち、大変です。

土井善晴さん「一汁一菜で普段は充分」

そんなときに思い出したのが、料理研究家の土井善晴さんの著書『一汁一菜でよいという提案』です。

それまでも、有元葉子さんの『2品で献立。さぁ、ごはん!―おいしいおかずの簡単組み合わせ 』を参考に、「主菜・副菜」2品を献立の基本にしていた私。さらに「一汁一菜」ならなお簡単です。

よくよく考えれば、昔の農家など、そんなにいろいろ作れたはずがありません。土井さんによると、一汁三菜は、公家や神様に備える御膳などの品数だとか。

おそらく農家の庶民は、かまどはご飯などの穀類を用意し、いろりには汁気の多い煮物や汁物をかけて、農作業に出かけていたことでしょう。かまどにお鍋をセットできるようになっている古民家の台所も見たことがありますが、炒め物や揚げ物ではなくて、「ご飯と汁物」のセットを作るための台所だったのではないでしょうか。

農作業でクタクタになって戻れば、そんなに凝った料理をつくれるわけがありません。汁物に調味料を足したり、せいぜい漬物を切るくらいだったのかなと想像します。母の記憶でも、「夏なら茄子の煮物ばかり」とか献立もかなりワンパターンだったようです。ほんと、今のお母さん方って頑張ってます。

「そうだ、そうだ、庶民の夕飯は、具だくさんスープだ!」

というわけで、我が家の夕飯にも、具だくさんの汁物を取り入れることにしてみました。

炊飯ジャーとIH鍋は現代のかまどといろり

現代はありがたいことに、調理家電が発達しております。私は、炊飯ジャーとIH鍋を現代のかまどとイロリとして考えてみることにしました。

朝、弁当と朝ごはんをつくるついでに、ありあわせの野菜をザクザクと切り、IH鍋に投入。

この上に、豚こま肉を乗せて、IH鍋にかけます。

ついでにキャベツとニンジンもあら目の千切りにして、塩をかけておきます。

炊飯は夜ご飯の時間にセットしておきます。食事の時間に合わせてIH鍋も温め、味噌を加えます。野菜の千切りには、ツナ缶とマヨネーズを混ぜます。

前につくったきんぴらごぼう、自家製ヨーグルトと梅干しも並べました。5分で完成、晩御飯♪

 

初の具だくさん汁物の晩御飯。子供たちの評価は、

「美味しいけど、肉が少ない」

とのこと。夜、お腹が空いたと言っていました。しかし私は、お腹が軽くて、返って快調です。

これに味を締めて、汁物をいろいろつくってみました。以下にいくつかご紹介します。

焼いた手羽先と白菜、じゃがいもなどの野菜と一緒に煮込みます。

味付けはコンソメキューブで。

市販の冷凍肉団子と白菜、ニンジンをお鍋にギューギューづめにしてスイッチオン。

味付けは中華スープとシチューの元で「中華風ミルク煮」風。

先日はランチのときに、「アルザス風豚肉とじゃがいもの煮込み(ベッコフ)」をいただきました。

お店の方にうかがうと、「ベッコフ」とは「パン屋さんの釜戸」という意味。パン屋さんのかまどに鍋を入れて煮込んだ料理だそう。前の夜に下味をつけておき、働きに出る前に馴染みのパン屋さんに寄り、仕事を終えた頃のパン屋さんのかまどに鍋を入れて煮込んでもらっていたそうです。

フレンチというと「フォン」とか「ソース」とか複雑そうなイメージですが、庶民はやっぱりうまく手を抜いてお料理していたんですね。

というわけで、そちらも再現!

少し汁を多くして、スープ風にしたところ、子供たちにも大好評でした。

 

余力があれば、1品おいてみてもよいのでは。主菜と副菜は温度と食感、味付けを反対にするのがオススメです。煮物は「あつい&やわらか」なものが多いので、反対に「冷たい&歯ごたえあり」のものがよいですね。漬物はやっぱりピッタリです。

【キャロットラペ】

【モヤシのナムル】

【赤大根の甘酢づけ】

こんな感じのものがもう1品あれば、献立のバランス的にも栄養的にもバッチリですね。

 

私は朝のうちに、朝ごはん、弁当、夜ご飯の仕込みまでやってしまいます。夜ご飯前に食卓を整えるのは5分程度です。

平日はこんな感じで乗り切って、お休みの日には、家族みんなで一緒に、餃子やハンバーグなどちょっと手の込んだものを作ってみるのも楽しいですね。

参考:「『うちの嫁が』と言う男性には違和感しかない」 土井善晴さんが訴える、家の仕事の再認識

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